製造台数約2000台の大変希少なニコンSPオリジナルブラックペイントです。
コレクション同様にこれまで大切にしておりましたが、機材整理のために大事にしてくださる方にお譲りします。 【ニコンＳＰブラックペイントについて】 ニコンSPは1957年～1962年まで（1964年に東京オリンピック用に受注生産されている）全22300台製造されましたが、そのうちブラックペイントは約2000台。 当機のシリアルナンバーはニコン研究家ロバート・ロトロニ氏の「The complete Nikon rangefinder system」に記載されているSPブラックペイント全12ロットのうち、7ロット目のナンバー帯（6210502～6210598）に入っているオリジナルブラックボディです。 【前期型ボディ+チタン幕+メートル表示】 通常のオリジナルブラックペイントだけでも珍しいのですが、このSPがさらに希少なのは、以下の3点です。
１）作りのよい前期型仕様 肉抜きの小型巻き上げレバーや真鍮製セルフタイマーなど後期型に比べて造りの良い前期型仕様。 ２）希少なチタン幕ボディ 前期型仕様ですが、後期への移行期の製造と見られ、シャッター幕が後期型の特徴で数少ないチタン幕(2000台のうち、1600台が布幕、チタン幕は600台） ３）希少なメートル表示 ＳＰのブラックペイントボディのほとんどはフィート表示です。実用を考えればメートル表示が圧倒的に使いやすいです。
前期型と後期型の言わば「美味しいところ」を併せ持つ個体は数十台程度ではないかと推察されます。 （実際にネットで丹念に様々なSPブラックペイントを調べましたが、前期ボディでチタン幕の個体は他に1台見つかっただけでした）。 以上のような当機の紹介を踏まえた上で、以下に 【外観】 写真でご覧いただけますように、所々に真鍮が見えて大変存在感のある外観です。 SPブラックペイントは特に新聞記者たちに愛用されたので、本機も現場で大いに活躍したのではないかと思います。 それでいて大切に扱われたであろうことは、目立つ傷や凹みが殆どないことからもお分かり頂けるかと思います。 一点、巻き上げレバーの先端に若干曲がりが見られます。もちろん巻き上げ自体はスムーズで何ら実用には問題ありません。
【作動】 昨年9月に神戸のリペア店にて入念にオーバーホールしてもらっていますので(修理伝票付属）、 シャッタースピード低速から高速、巻き上げ、ヘリコイド、セルフタイマーなど全く問題ありません。 これまでネガフィルム（画像参照）やリバーサルフィルムでの実写確認済みです。 【ファインダー】 ファインダーはかなり状態がいいです。清掃済みでカビ、クモリ、バルサムなどなくとてもクリアに抜けています。 ピント合わせ用ファインダー内部の二重像のコントラストは十分にあります。 広角側の小さなファインダーは塵の混入がありますが、カビやクモリは見られません。 【付属品】 ・修理伝票コピー（プライベート部分を除いたコピー） ・ニッコール5cm1.4及び専用フード。カビ曇りなく非常にクリアで、ヘリコイドなど作動も問題ありませんが、絞り羽根が絞ったときに、完全な円形にならずに、ティアドロップのような形の円になってしまいます。ただし、実用描写には問題がなかったことを確認済みです。こちらはあくまでおまけとしてお考えください。 ・専用ケース（上部ケースのボタンが一部ちぎれています。下部のみ使用可能です。おまけ程度にお考えください） ・ストラップ(恐らく純正ではありませんが、同時代のアンティークストラップでしっかりしています。） ・シャッターレリーズAR-1の後塗りブラックペイント。(自作です。こちらもおまけ程度にお考えください） ご入札の方へ】 以上、あくまで品ですので、ミクロ単位で粗を探されるような神経質な方は トラブルの元になりますのでご入札をお控えください。 特に外観程度については主観的な判断もありますので、あくまで現状優先とさせて頂きます。 また、すり替え防止のために、ご返品はとさせて頂いております。 ご入札された方は上記の件、ご同意頂いたものと致しますので、ご了承頂けますようお願い申し上げます。 当方の出品者としての信頼度はこれまでの評価欄をご参考ください。 当方のポリシーとして十分に使われた跡がある商品に対して、「極上」や「新品同様」などの形容は致しません。 ご落札後２日以内に